皮膚科コラム
【コラム⑰50歳を過ぎたら、帯状疱疹ワクチンの予防接種を受けましょう。】
2024-08-17
幼児期に水痘(水ぼうそう)にかかった人は、50歳代以降で帯状疱疹を発症しやすくなります。80歳ごろまでに3人に1人が発症するとも言われています。加齢や疲労によって免疫が低下すると、体内に潜伏していた水痘ウイルスが末梢神経を通って増えて、皮膚に水疱や腫れを起こします。1週間ほど前から神経痛が先行することが多いです。特に顔の三叉神経に発症すると、顔面神経麻痺や視力障害のなどの合併リスクがあります。当院では皮膚科、麻酔科(疼痛外来)が連携して早期に適切な治療を受けられるよう努めていますが、強い痛みが後遺症として残る人もいます。
このように一度発症するとやっかいな帯状疱疹ですが、現在は50歳を過ぎたら予防接種を行うことができます。50〜60歳代の人には水痘ワクチンも有効ですが、60歳代以上の人や免疫抑制剤や抗がん剤などの治療を受けている人にも有効な不活化ワクチンが認可されています。特に帯状疱疹にかかった方には再発防止のため接種をお勧めしています。
任意接種で自費診療になりますが、ご自分の健康のためにワクチンで予防できる病気はなるべく予防しましょう!